2025年9月27日、東京・Zepp Hanedaで開催されたライブにて、
3人組ガールズバンド「SHISHAMO」が2026年6月をもって活動を終了することをファンに向けて発表しました。
突然の報告に、観客の間には驚きと戸惑いが広がり、SNSでは「まさか」「泣いた」など、数多くの反応が飛び交いました。
発表内容によると、2026年6月に開催される等々力陸上競技場でのラストライブ2DAYSが、バンドとしての“最後の晴れ舞台”になるとのこと。
なお、言葉としては「解散」ではなく「活動終了」が選ばれましたが、その本質はグループとしての区切りであることに違いありません。
■ SHISHAMOとは?10年以上愛された青春バンドの軌跡
SHISHAMOは、2010年に神奈川県川崎市で高校の軽音楽部メンバーとして結成。
2013年にCDデビューしてからは、独特のメロディラインと感情を丁寧にすくい上げた歌詞で、多くの若者の心を掴んできました。
2017年にはNHK紅白歌合戦にも出場し、「君とゲレンデ」「明日も」「僕に彼女ができたんだ」などの楽曲でブレイク。
全国ツアーや音楽フェスへの出演も数多く、SHISHAMOはまさに10年代後半のガールズロックを代表するバンドと言っても過言ではありません。
■ 活動終了を選んだ理由とは?松岡彩の一言が転機に
バンドが終わりを決めたきっかけは、2024年のある時期に、ベースの松岡彩さんが他のメンバーに相談を持ちかけたことに始まります。
「これからの人生とSHISHAMOの在り方について、じっくり考えたい」
と語った松岡さんの真剣な思いに、ボーカルの宮崎朝子さん、ドラムの吉川美冴貴さんも向き合い、何度も話し合いを重ねた結果、グループとしての活動に一つの区切りをつけるという結論に達したそうです。
■ 「今、やめるのが一番SHISHAMOらしい」と決断
メンバーたちが発表の中で繰り返していたのが、
「このタイミングで終わらせることが、SHISHAMOにとって最も自然な流れだった」
というフレーズです。
長年活動を続けてきたからこそ、
- SHISHAMOらしさを保ったまま終えたい
- “続けること”が目的になる前に、次へ進みたい
- メンバー各自の人生も尊重したい
といった前向きな理由が背景にあったことがうかがえます。
つまり、内紛やトラブルによる崩壊ではなく、互いへの信頼と理解があったからこそ実現できた決断だったと言えるでしょう。
■ 「仲良くない」は本当だった?過去に語られた3人の関係性
SHISHAMOは、過去にJ-WAVEのインタビューで、
「私たちは仲良くないですよ!」(宮崎)
と、本人たちの口からハッキリと明言されています。
これは悪い意味での“仲が悪い”というわけではなく、過度にベタベタした関係性ではない、適度な距離を保つスタンスの表現だったようです。
▼ メンバーそれぞれのキャラ
- 宮崎朝子(Vo,Gt):孤独を好むタイプ。歌詞に自分の世界観を反映。
- 吉川美冴貴(Dr):明るくて活発。SNSでの情報収集に長けた「エゴサの鬼」。
- 松岡彩(Ba):マイペースで天然な一面も。癒し系ポジション。
性格的にもバラバラな3人が、一定の距離を保ちつつも音楽に向かう情熱だけは強く共有していたことが、長年続いた秘訣だったのかもしれません。
■ 吉川美冴貴の体調不良も、活動に影響を与えた可能性
2025年に入ってから、吉川美冴貴さんが体調面の理由で休養に入っていたことも、一部ファンの間では知られていました。
以降のライブではサポートメンバーがドラムを担当しており、3人全員が揃ったステージは激減。
やはり**“SHISHAMOは3人であってこそ”**という信念があるからこそ、誰かが欠けたまま続けるのではなく、「今が終わりのとき」と感じたのではないでしょうか。
■ 「解散」ではなく「活動終了」──その違いに込められた思い
あえて「解散」という言葉を使わなかった背景には、
- 将来、何らかの形で再集結する可能性をゼロにしない
- ファンに悲しい印象を与えたくない
- 一人ひとりが前を向いて旅立つ意思の表れ
といった、ポジティブな余韻を残したいという意図があるようにも思えます。
公式サイトでも「活動終了」と記されており、3人にとってこの決断は「逃げ」ではなく「完結」。
終わり方すら“SHISHAMOらしく”あるための選択だったのでしょう。
■ 最後の舞台は等々力陸上競技場!念願の会場でフィナーレを迎える
ラストライブは、神奈川県・川崎市にある等々力陸上競技場で2日間開催予定です。
この場所は、SHISHAMOにとって“思い入れの強い場所”でもあり、
- 2018年:台風によりライブ中止
- 2020年:コロナ禍により再び中止
と、2度にわたり夢が絶たれた因縁の地でした。
今回は、そのリベンジともいえる形で、ついに念願のステージに立つことが決定。
**「SHISHAMOらしく、最高の形で終わらせる」**という意志が、この会場選定にも込められているのです。
■ ファンの声は?SNSにあふれる“ありがとう”の言葉
活動終了のニュースを受けて、ファンからは様々な反応が届いています。
- 「寂しいけど、尊敬しかない」
- 「何度も背中を押してくれた音楽。感謝しかない」
- 「涙が止まらない。でも前を向けそう」
といったように、“悲しみ”よりも“感謝と賞賛”が圧倒的に多いのが印象的です。
10年以上にわたって、多くのリスナーに寄り添ってきたSHISHAMOの音楽は、これからも人々の心の中で生き続けることでしょう。
■ 今後はソロ活動?別の表現の場へ進む可能性も
活動終了後の具体的な進路については、いまのところ公式発表はありません。
しかし、音楽的才能や個性の強いメンバーばかりのため、
- 宮崎:シンガーソングライターとしてソロ活動
- 吉川:音楽プロデューサーや裏方での関わり
- 松岡:映像やアートなど別ジャンルへ挑戦?
といった“第二章”の可能性も考えられます。
SHISHAMOとしての幕は閉じても、3人が別々の形で音楽や表現に携わり続けていくことを願うファンは少なくないはずです。
■ まとめ:「SHISHAMO」という青春の形は永遠に残る
SHISHAMOの活動終了は、間違いなく一つの時代の終わりを示しています。
けれど、それは決してネガティブな出来事ではなく、
- 音楽と真摯に向き合い
- 自分たちのスタイルを守り
- 最後まで「らしさ」を貫き通した結果の選択
だったことが、ファンにはしっかりと伝わっています。
彼女たちが残した音楽、言葉、ステージの一つひとつが、今後も多くの人の人生を支え、彩り続けることでしょう。
コメント