北海道の音楽シーンといえばこの人、松山千春。
そして、北海道を舞台に数々の名作ドラマを生み出してきた脚本家、倉本聰。
どちらも「北海道文化の顔」と呼べるほどの存在感を放ち、長年にわたってその地で芸術活動を展開してきました。
そんな二人の間に、過去“激しい対立”があったことをご存じでしょうか?
それは感情のもつれというレベルではなく、松山千春さんの口から飛び出したのは、まさかの…
「北海道からとっとと出てけ、この野郎!」
という直球の“決別宣言”。
一体、何がそこまで彼の怒りを掻き立てたのか。そして、かつて親交のあったはずの二人が絶縁に至るまでの道のりとは──。
本記事では、彼らのこれまでの関係や思想の違い、喧嘩の背景、そしてその後の行方までを深掘りしていきます。
■事の発端はラジオでの突然の告白
2025年2月、FM NACK5の人気番組『松山千春 ON THE RADIO』に生出演した松山さん。
番組中、リスナーとのやり取りの中で突如語り始めたのが、倉本聰さんとの“過去の因縁”でした。
「昔は仲良かった。でも、ある時ものすごいケンカをして、『北海道から出てけ』って言っちゃったんだよね」
この発言は、リスナーのみならず多くのネットユーザーを驚かせ、SNSでは「何があったの?」「ガチで言ったの!?」と話題になりました。
■倉本聰──北海道を愛した演劇人
松山さんの“喧嘩相手”として名前が挙がった倉本聰氏。
彼は、ドラマ『北の国から』などを手がけた名脚本家で、東京出身ながら、1980年代以降は北海道・富良野に拠点を移し、地域演劇の振興にも尽力してきました。
- 「富良野塾」など若手育成の場を創設
- 北海道を題材にしたヒューマンドラマを多数執筆
- 地元住民との交流を重視
その生き様は“演劇人”という枠を超え、ある意味“思想家”に近いと評する人もいます。
■松山千春との共通点、そして分岐点
元々、二人の間には共通点も多かったはずです。
| 松山千春 | 倉本聰 |
|---|---|
| 北海道足寄町出身 | 東京都出身だが富良野に移住 |
| 音楽で人々に訴える表現者 | 映像・演劇で物語を伝える脚本家 |
| 地元への強いこだわり | ローカル文化重視の姿勢 |
| 政治や社会にも物申すタイプ | 社会問題を描く作品多数 |
これだけ共通点がありながらも、実は“表現手法”や“哲学”の違いが、少しずつ二人の距離を広げていったのではないかと考えられます。
■不仲のきっかけは「北海道観」の相違か
松山さんが放った「出てけ」発言には、かなりの怒気と悲しみが込められていたように思えます。
このセリフを鵜呑みにするのではなく、背景を想像すると、“北海道のあるべき姿”を巡っての意見衝突だった可能性が高いです。
松山千春の主張(想像):
- 北海道はもっと自由に、生きる人々の個性を受け入れる場所であるべき
- 一部の文化人が“地方の在り方”を決めつけすぎているのでは?
倉本聰の思想(作風からの推察):
- 北海道は自然との共生・人間らしさを大切にする場でなければならない
- 東京的な思考・マネーゲーム的価値観は、持ち込むべきでない
お互いに“北海道愛”が強いがゆえに、その方向性が真っ向から食い違ったということかもしれません。
■松山千春の「北海道代表」意識とプライド
松山さんは、自身の出身地である北海道・足寄町への想いが人一倍強く、全国ツアーなどでも常に「北海道を背負っている」意識を持ち続けてきた人物です。
過去のインタビューではこんな言葉も残しています。
「俺が全国で歌ってるのは、北海道の音楽を届けたいからだ」
このようなプライドがあるからこそ、“外から来た文化人”である倉本氏が、北海道の未来や方向性を語ったり主導したりすることに、どこか違和感を覚えたのかもしれません。
■一度は“文化の盟友”としてリスペクトも
ここで重要なのは、「最初から嫌いだったわけではない」という点。
松山さんもラジオで「もともとは仲良かった」と述べており、過去にはお互いの活動に対してリスペクトの気持ちを持っていたはずです。
実際、80年代~90年代には松山さんが倉本作品の舞台を訪れるなど、良好な関係を築いていた時期もありました。
だからこそ、一度の決裂は**“心の距離があったから”ではなく、“心が近かったからこそ許せなかった”ことがあったのでは**と推測されます。
■高齢となった今、雪解けはあるのか?
2025年現在、松山千春さんは69歳、倉本聰さんは90歳。ともに現役で活動を続けているものの、年齢的にはそろそろ“集大成”の時期を迎えています。
もし今後、彼らの間に「雪解け」のような瞬間が訪れるとすれば、それはどのようなきっかけなのでしょうか?
以下のような可能性が考えられます:
- 北海道の復興や災害支援などで再び意見を交わす
- 地元テレビ局や新聞社のインタビューで共演
- 松山さんの音楽と倉本さんの映像作品のコラボ
現時点では確証はありませんが、いずれにしても北海道という共通のフィールドが、二人を再び繋ぐ可能性を秘めていることは間違いないでしょう。
■ネットでは「衝突すらドラマ」と話題に
この件について、SNSでは次のような意見が目立ちました。
- 「北海道を背負う男同士のぶつかり合い、ドラマみたいで熱い」
- 「政治とか文化とか関係なく、“どっちも本気”なのがすごい」
- 「衝突は悲しいけど、そこに真剣さがあるなら仕方ない」
単なるゴシップではなく、表現者同士の真剣勝負として受け止める声が多かったのが印象的です。
■まとめ:真の“不仲”とは、近すぎる距離が生むもの
松山千春さんと倉本聰さんの関係は、一言で「不仲」と片付けるには、あまりに複雑で深い背景を持っています。
むしろ、
- 北海道という大地に対する真摯な想い
- 自分の表現に対する信念
- 仲間に対して本音でぶつかれる勇気
そういった熱い心があったからこそ、対立に至ったのではないでしょうか。
もしかしたら、今もどこかで互いを意識し合いながら、それぞれの道を貫いているのかもしれません。
「衝突=終わり」ではなく、芸術や表現の世界では「衝突=進化」のきっかけになることもあります。
今後、2人の間に新たな展開があるのか──静かに見守っていきたいと思います。

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